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時に
何も考えたくないと思う
静かに時間を過ごし
心穏やかにいたいと願う

頭をカラッポにしたいときは
手を機械的に動かすこと
頑張らない適度な集中によって
心地よい無の時間が流れ始める

IKEAで購入していた小さな額を取り出して
シンプルな白木の枠に
ちょっぴりきらめく金色をのせてみる

小さな筆に色を含ませて
何度も何度も筆を動かしていると
少しずつ白木の表情が変わって
わたしの気持ちも変わってくる

額の中に入れるのは
キャンドルをはじめとする香りの老舗
Diptyqueから届いた葉書
1961年からパリのサンジェルマン通りに店を構えるDiptyqueは
特別なときにお邪魔する
特別な空間

特別なとき
それは
自分を特別扱いしたいと願うとき

空間に香りが広がる
それはそれは贅沢なひととき

Diptyqueの葉書が納まった額を
トイレの壁に設置しようとするわたしに
横にいる彼はこう言う
「これでいい香りに包まれるような気がするからね」

わたしの目論みが
こうしてカンペキに読めてしまう彼のことを
時に
憎たらしく思うのだけれども。